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仕事などで相手に印を押してもらいたい時、何と言いますか?
「印鑑を押してください」でしょうか、「押印をお願いします」でしょうか。
さらに似たような言葉で「捺印」という言葉もありますよね。
そうなると「えっ?押印?捺印?どっち?」となってしまいます。
このように、印鑑に関する言葉は色々あって迷いがちです。
そこでここでは押印の読み方や印を押してもらう時の敬語の使い方を紹介します。
押印の読み方や印鑑をお願いする時の敬語で迷っている方は、
ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
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Contents
押印の読み方は?どんな意味がある?
![](https://tubuyaki-burogu.com/wp-content/uploads/2018/05/7d4b04aa597e04b7cc8998635bc52a67-1-e1525150088704-200x136.jpg)
では押印について詳しくてみていきましょう。
まず押印の読み方ですが、「お“う”いん」と呼びます。
よく「お“し”いん」と読み方が間違われますが、おういんという読み方です。
「えー?嘘でしょ!」と思う方、
試しにスマホやパソコンでひらがなからおしいんを変換をしてみてください。
おしいん、では押印という言葉は出ません。
逆に「おういん」だと一発で出てきます。
では、そんな押印の言葉にはどんな意味があるのでしょうか。
押印とは、「記名押印」の略語です。
記名とは、「印字やゴム印などで代筆された本人の名前」の事です。
つまり、本人が書いていない名前ですね。
では本人が直接書いた名前は何と言うかと言えば、
「署名(しょめい)」と言います。
そして押印には、文字通り「印を押す」という意味があります。
つまり「押印」と言えば
すでに本人の名前が印字されていたりゴム印で押してあったりして、
後は印をもらいたいだけという場合使う言葉です。
つまり相手に求めるのは「印を押す事だけ」という事ですね。
またよく似ている言葉で「捺印(なついん)」という言葉があります。
では捺印とはどういう意味でしょうか。
捺印は「本人に直接書いてもらった名前の隣に印を押してもらう」事を指します。
つまり、「捺印」も「押印」も同じ「印を押してもらう事」を指しますが、
捺印の場合は本人の直筆の名前の隣でないといけない為、
実質署名もプラスされている事になります。
ただ、意味としては捺印は印を押すだけという事になってしまいますので
捺印の場合は、
「ご署名ご捺印の上…」と「署名」と「捺印」を一緒に使う事がほとんどです。
押印と捺印は言葉が似ていますが、意味は微妙に違いますので
正式な場やお客様に説明する時ははちゃんと使い分けるようにしましょうね。
ちなみに、押印と捺印では効力が違います。
簡単に効力をランク分けをしてみると
1位 捺印(本人が直接書く名前+本人が直接押すハンコ)
2位 署名(本人が直接書く名前)
3位 押印(本人が直接押すハンコ)
4位 印字された名前(本人が全く関与しない)
となります。
押印より署名の方が強いのかという点ですが、偽造のしにくさや手間を考えて、
署名の方が効力が上となっています。
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「印鑑」と「ハンコ」の違いは?
![](https://tubuyaki-burogu.com/wp-content/uploads/2018/05/9283df7ab8b90cc86a7d859fd0d0d39b-e1525150103161-200x139.jpg)
押印の読み方や意味と、似たような言葉である捺印の違いは分かりましたね。
では似たような言葉で「印鑑」と「ハンコ」の違いは分かりますか?
よく「印鑑を押す」という言葉が「ハンコを押す」と同じ意味でよく使われますが、
厳密に言えば「印鑑を押す」という表現は間違っています。
まず、「ハンコ」というのは印を押す道具、
つまり皆さんがよく見る5センチ程度の楕円形の円柱のものを指します。
では「印鑑」はどういう意味でしょうか。
市役所で印鑑証明と言って印を押してその模様(苗字)を登録しますよね。
その正式に届け出た模様(苗字)が印鑑と呼ばれるものです。
朱肉でインクをつけて紙にハンコを押すと、その紙には赤いマークができます。
それは印影と呼びます。
その印影の正式なものを厳密には「印鑑」と呼ぶのです。
印鑑と言う漢字をよく見てください。
「印(しるし)」の「鑑み(かがみ)」という字が使われています。
印、というのはハンコ本体ではなくハンコによって付けられたマークを指し
鑑みには、「模範」「手本」という意味があります。
つまり印鑑は本体ではなく「ハンコによって付けられたマークの手本」という事なんです。
ですから「印鑑」と言えば
市役所に届け出た正式なハンコで印を押した後に残る「印」の事を指しますので
例えば宅配便の受取証に「印鑑を押す」、
仕事で会社の上司の承諾をもらう為に押してもらう部長印を押してもらうのに
「印鑑をもらう」という表現は厳密には違っているのです。
では「印鑑をもらう」という行為を相手に伝えたい時はどう言えばいいのでしょうか。
その場合は「印鑑」ではなく「ハンコ」を使いましょう。
ハンコは印を押す本体を指すので
「ハンコをもらう」「ハンコをください」という言い方をすれば間違いありません。
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押印をもらう時の敬語でお願いする時の表現はいただく?
![](https://tubuyaki-burogu.com/wp-content/uploads/2018/05/94d47e65fe5ef477a0c297d9890d61c4-e1525150120710-200x162.jpg)
では、例えば会社の書類で本人の名前はすでに印字してありハンコだけをもらいたい
時は何という言葉を使えばいいでしょうか。
正解は「押印」です。
でも、社会だとそれだけではありませんよね。
上司や客など相手にお願いする時は敬語を使わなければいけません。
では、押印をもらう時の敬語でお願いする時の表現はどう言えばいいのでしょうか。
正解は
「ご押印をお願いします」
「ご押印をお願い申し上げます」
です。
こう書くと「あれ?敬語といえば“いただく”じゃないの?」と思う人もいるでしょう。
確かにいただくは敬語の一種ですが押印の時には使わず、
従って「ご押印をしていただく」という言い方はしません。
なぜいただくを使わないかと言えば、
上記の言い方では押印の頭に「ご」が付いていますよね。
押印の頭に「ご」をつけて「ご押印」と呼ぶ事で、すでに敬語ができています。
ですからすでに敬語の「いただく」という言葉をさらに付け足してしまうと
敬語+敬語で今度は逆に嫌らしく聞こえます。
ですから後はシンプルに「お願いします(お願い申し上げます)」で大丈夫なのです。
ちなみに、捺印の場合も同じで「いただく」は使いません。
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押印・捺印をもらう時の敬語でお願いする時の表現は?
![](https://tubuyaki-burogu.com/wp-content/uploads/2018/05/a0337e0cb95f3171cd3efdd41ea5f233-e1525150135741-200x170.jpg)
ではここで、押印・捺印をもらう時の敬語でお願いする時の表現をまとめてみましょう。
・ご署名、ご捺印の上、弊社へご送付してくださいますようお願い申し上げます。
・誠にお手数ながら、
同封の付箋箇所にご押印の上で返送してくださいますようお願い申し上げます。
・ご住所とお名前をご記入していただき、最後にご押印をお願いします。
このような感じになります。
よく見ると、クレジットカードに登録する時の書類や
保険に加入をする際に書いた書類などで一度は見た事があるような文面ですよね。
これらは決まった言い方なので、この際覚えてしまうと楽ですよ。
関連記事:七七七の漢字㐂の意味や読み方・変換の仕方は?名前に使える?
押印・捺印はどこに押す?
![](https://tubuyaki-burogu.com/wp-content/uploads/2018/05/7d06bab3e2ec5b83921b7edf3f727752-e1525150147143-200x163.jpg)
では最後に、押印、捺印の押す位置について見ていきましょう。
銀行で自分のハンコを登録する時などは
押印する場所は四角でしっかり区切られていて位置が決められていますよね。
迷うのは、名前の隣に押印または捺印する場合です。
その場合印を押す場所と言うのはただ横線が引いてあるだけなので、
押印や捺印は自分の名前に被らせた方がいいのか、
それとも少し離して押した方がいいのか迷ってしまいます。
その場合の正しい方法としては、
「名前の最後の1字に半分ほど被らせる」というのが一般的です。
なぜなら、あまり離した場所に押印・捺印をしてしまうと
そこだけコピーされて偽造される可能性もあります。
ですが押印や捺印に別の文字が被っていると偽造もされにくくなります。
犯罪防止の為にも、もし押印・捺印をする場合はこのような対策をしてくださいね。
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関連記事:コンプライアンスの意味や使い方!簡単にわかりやすく解説!
最後に
押印は「おういん」という読み方をし、ハンコを押してもらうだけの時に使います。
似たような言葉で「捺印」という言葉がありますが、意味は押印とは若干違います。
また、敬語でお願いする時はいただくは使わず、「ご押印お願いします」など
頭にごをつけて後はお願いしますを足すだけで大丈夫です。
ハンコは私たち日本人にとって重要な契約道具です。
押印や捺印、また印鑑やハンコはささいな違いですが
きっちりした区別をつける事も大事です。
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