スポンサーリンク
「冬休みの宿題と言えば?」と聞かれると、
書き初めを思い出す方が多いのではないでしょうか。
筆を握り、半紙に向かった時の独特の緊張感と、
一筆目を入れる瞬間、世界が止まったように静まりかえる感覚は、
他の宿題ではできなかった貴重な経験だったな、と、
振り返ってみて思います。
私は習字の時間が苦手、というか筆の扱いが苦手でした。
半紙に向かっていざ書こうとすると、
筆の先が固くなっていて、墨をつけるのもままならなかったり、、
毛先の整わない筆でなんとか書き上げたものの、
名前を書くスペースがなくなってしまったり・・・。
私が不器用でセンスのかけらもなかったのは確かなんですが、
当時もう少し、筆の選び方や使い方、手入れの方法を知っていたら、
書き初めも楽しくやれたのかなと思ったりします。
そんな私のような失敗をしないため、
書き初めでどんな言葉を書くか悩む前に、
書き初めをするときの相棒である筆について、
知ることから始めてみませんか?
どんな筆を選べばいいのか、
どんなことに注意をしたらいいのか、
どうやって手入れをしたらいいのか、
筆について知って、お気に入りの筆を見つけましょう。
そして、お気に入りの筆とともに、書き初めに願いを込めて、
新しい年を始めてはいかがでしょうか。
スポンサーリンク
Contents
習字と書道と書き初め、違いってなんだ?
![](https://tubuyaki-burogu.com/wp-content/uploads/2018/09/c94089e425b90963aa5e918719a16ff1-750x499-e1536811203205-250x166.jpg)
習字と書道と書き初め、
どれも筆を持って半紙に向かっている姿や、
半紙に書かれた力強い文字なんかを連想すると思います。
では、この3つの言葉の違いはどこにあるのでしょうか。
習字ってなんだ?
習字は、「字を習う」と書きます。
字を正しい筆順で、美しく書くのが、習字の目的です。
学校での書写の時間も、
しっかり筆順を確認しながら書きますよね。
書いた字のバランスが良くなかったりすると、
赤い墨で直されたりしたことがあると思います。
お手本があって、その通りに正しく書きましょう、
というのが習字なんですね。
そのため、習字は筆でなくてもいいんです。
使うものが鉛筆だとしても、目的がブレなければ、それは習字です。
書道ってなんだ?
書道は、「書の道」と書きます。
筆を使って紙の上に自分を表現する芸術です。
習字がお手本の通りに書くのに対し、
書道では、個性を大切にします、
書道でも正しい筆順で書くのはもちろんですが、
重視されるのは、芸術性です。
力強さ、繊細さ、大胆な筆運びなど、
書き手によって魅力が様々なのが書道です。
書き初めってなんだ?
書き初めは、年が明けて最初に、
毛筆を使って書く字や絵のことをいいます。
字だけではなく、絵も書き初めにあたるんです。
これを小学生のころに知っていたら、
宿題の書き初めに絵を出していたかもしれません(笑)
あ、皆さんは怒られないように、字を書きましょうね!
書き初めは、もともと宮中行事だったのが、
江戸時代に寺子屋で行われ、庶民に広まっていきました。
宮中行事のころから、現在も、
書き初めは1月2日に行うというのが風習となっています。
スポンサーリンク
書初めの筆の選び方、その1「毛」を選ぼう!
![](https://tubuyaki-burogu.com/wp-content/uploads/2018/09/chinese-calligraphy-brushes-2886644_1280-e1536811244678-250x167.jpg)
わかりやすく「毛」と書きましたが、
筆の毛の部分のことを、「穂」といいます。
筆を選ぶときには、
まず「穂」が何で出来ているかを確認しましょう。
穂の種類は、大きく3つに分類されます。
穂の種類①いちばん硬い剛毛筆(ごうもうひつ)
剛毛筆は、3つの分類の中で、穂がいちばん硬い筆です。
穂の色は、茶色や黒のものがほとんどで、
馬やイタチ、タヌキなどの毛で作られている筆です。
一画、一画、力強く書く楷書に向いているので、
初心者や子どもも使いやすいとされています。
穂の種類②柔毛筆(じゅうもうひつ)
柔毛筆は、穂がとてもやわらかい筆です。
穂の色は、白いものがほとんどで、
ヤギやネコなどの毛で作られている筆です。
柔らかいため、一画、一画、しっかり書くというよりも、
草書のようなつづけ字に向いています。
力加減が難しいため、上級者向きといえます。
穂の種類③兼毛筆(けんもうひつ)
兼毛筆は、剛毛筆と柔毛筆がミックスされた筆です。
穂が硬すぎもせず、柔らかすぎもせず、
一画、一画書いたり、続け字に挑戦したりと、
幅広く対応できるのが特徴です。
扱いやすさから、初心者に向いています。
スポンサーリンク
書初めの筆の選び方、その2「持ち手」のサイズを選ぼう!
![](https://tubuyaki-burogu.com/wp-content/uploads/2018/09/shodo_fude-e1536811281960-223x250.png)
筆の「持ち手」の部分は「軸」といいます。
竹が使われる竹軸筆と、木が使われる木軸筆があり、
竹軸筆の筆軸には、普通軸とダルマ軸があります。
普通軸は、穂の太さと握る部分の太さがほぼ同じであり、
ダルマ軸は、穂に比べて握る部分が少し細くなっています。
木軸筆は、軸の穂に近い部分が、ラッキョウのような形をしているので、
穂の太さよりも握る部分が格段に細い形状をしています。
木軸筆は竹軸筆よりも太く、
書き初めや書道の作品制作などに使用されます。
竹軸筆の規格ってどうなってるの?
小、中学生が書写の授業で使用するのは、竹軸筆です。
書写の授業に使う竹軸筆は、
軸の太い方から1号、2号~10号と呼ばれています。
軸の太さを見てみましょう。
1号:15.0mm
2号:14.5mm
3号:13.0mm
4号:11.0mm
5号:10.0mm
6号:8.5mm
7号:7.6mm
8号:6.7mm
9号:6.0mm
10号:5.5mm
竹軸筆の太さは、それぞれこのようになっています。
しかし、気を付けておきたいところとして、
例えば5号は10.0mmとなっていますが、この数字は目安のため、
5号の筆であれば、全部ピッタリ10.0mmというわけではありません。
購入する時には、十分注意してくださいね。
木軸筆の規格ってどうなってるの?
では、続いて、書き初めによく使われる木軸筆です。
竹軸筆では、軸の太さが基準となっていましたが、
木軸筆では、穂の太さで何号かを決めています。
また、木軸筆は、竹軸筆と逆で、細い方から数え始めますが、
一番細いものは、1号ではなく4号となります。
4号が12.0mmで、5号、6号と順々に3mmずつ増えていきます。
ただ、こちらも竹軸筆同様、目安のため、
メーカーにより少々違いますので、注意してくださいね。
スポンサーリンク
書初めの筆の選び方、その3「小学生」におすすめのサイズは?
![](https://tubuyaki-burogu.com/wp-content/uploads/2018/09/1003-e1536811338393-246x250.png)
さて、筆の規格を見てきましたが、
小学生に適しているのは、どのサイズでしょうか。
筆の規格は、どのような紙を使って、何文字書くのか、
という点から決められています。
竹軸筆であれば、
1~6号までが、半紙や書き初め用の半切に使うもの、
7号以上のものは、名前書きや細字を書くとき使用する、
というのが一般的となります。
小学生が使う竹軸筆のおすすめサイズは?
書写の授業で使う際の筆は、小学校低学年は7号、
高学年は6号を推奨している学校が多いようです。
授業では、机の上に置いた半紙に字を書きますよね。
大きく一文字書くときもあれば、四文字熟語のこともあります。
半紙に四文字書ける太さの筆を使用していますので、
半紙より大きい半切に書き初めをするときには、
普段より一回り大きいサイズの筆がおすすめです。
竹軸筆なら、5号か6号となりますね。
また子どもは、細いより太いもの、
長いより短いものの方が安定して持つことができます。
小さい子どもが絵を書くとき、
色鉛筆ではなくクレヨンをよく使っていますよね。
手の大きさにもよりますが、6号の筆でも、
軸が太めのものを選んでおくといいでしょう。
小学生がダイナミックに書き初めできるおすすめの筆!
小学生が書写の時間に使うなら、
穂は、剛毛筆か兼毛筆、竹軸筆のサイズは6号か7号程度、
というところまでは確認いただけたかと思います。
もちろん普段授業で使っている筆を、
そのまま書き初めに使用することもできます。
ただ、先ほども紹介した通り、
普段は半紙に四文字書ける太さを使っているので、
書き初めはやっぱりダイナミックに書きたいですよね。
堂々と、力強く、大きく書いた願いは、
なんだかそれだけで叶いそうな気になるものです。
そこでおすすめなのが、こちらの書き初め用セットです。
このセットについているのは、
書き初めに適した木軸筆の7号サイズです。
木軸筆の7号というと、だいたい穂が12.9mmです。
同じくらいの穂の太さの竹軸筆は3号になりますが、
子どもには軸が少し太すぎて持ちにくくなってしまいます。
木軸筆なら、穂よりも軸が細身にできているので、
子どもでも安心して使うことができます。
また、穂の太さが十分あるため、
中学生になってからも使い続けられます。
子どもには、バランスよく字を書くのが難しかったり、
字がどんどん左右に寄っていってしまうこともありますが、
このセットには、罫線つきの下敷きが入っているのもうれしいですね。
書初めの筆の選び方、その3「中学生」におすすめするなら?
![](https://tubuyaki-burogu.com/wp-content/uploads/2018/09/PP_gekoucyuunojc_TP_V-e1536811379453-250x190.jpg)
続いて中学生を考えてみましょう。
小学生から何度も授業で体験しているので、
筆を使うことにも慣れているのが、中学生です。
身体も手も大きく成長しているので、
中学生の授業には、竹軸筆の4号が向いているサイズです。
中学生は用具は一通り揃っているので、
書き初めにも、授業にも使用できるこの4号筆がおすすめです。
竹軸筆ですが、ダルマ軸になっているので、
少し持ち手が細くなっているところもポイントです。
書初めの筆の選び方、その3「大人」におすすめするなら?
![](https://tubuyaki-burogu.com/wp-content/uploads/2018/09/why-cant-669113_960_720-e1536811418697-120x250.png)
ここまでは、小中学生におすすめの筆でしたが、
大人ではどうでしょうか。
大人でも、「習字」として使うのなら、中学生向けのサイズで十分使用できます。
習字でなく「書道」をはじめよう、という時には、
ぜひ柔毛筆に挑戦してみましょう。
穂がやわらかいので、
それまで書いてきた書とまったく違う味わいが生まれます。
こちらの筆は、パッと見た感じだと、
書道というよりも、ハケのように見えますよね。
最初は扱いが難しいかもしれませんが、それもまた味となり魅力となります。
ぜひ試してみてください。
筆を長持ちさせる手入れとは?
![](https://tubuyaki-burogu.com/wp-content/uploads/2018/09/calligraphy-brush-2884392_1280-e1536811452793-250x177.jpg)
手入れを怠ってしまうと、良い筆でもすぐにいたんでしまいます。
長く使えるようにしっかり手入れをしながら使いましょう。
筆は、糊で固められた状態で売られているものが多いため、
使い始める前に、糊を取ってほぐす必要があります。
穂を全部使うのか、穂先だけを使うのかというのは、
筆の用途によって違いがありますので、
確認してからおろすようにしましょう。
たとえば名前書き用の細い筆は、
穂全体をおろさずに、穂先だけをおろすのが一般的です。
買ってきた筆を使う前に手入れする!筆のおろし方
筆をおろすには、ぬるま湯を使用します。
筆先をぬるま湯につけて、
穂先の方から軸の方へ向かって手でほぐしていきます。
穂先だけをおろす場合は、
おろしたい部分までをほぐすようにします。
穂についていた糊がとれたら、
ティッシュや布などを使って水分をふき取りましょう。
穂を下にして吊るし、よく乾かしておしまいです。
使った後の筆を手入れする!太筆の洗い方
使った後の筆の手入れは、
太筆と、名前書きの細筆とで違いがあります。
まずは、太筆の洗い方を確認しましょう。
おろす時と同様洗うときも、ぬるま湯を使用します。
穂の根本のあたりを、もみほぐすようにしながら、
ぬるま湯で墨を落としていきます。
墨は中まで入りこんでいるので、しっかり落とすために、よく洗います。
洗い終わったら、手でやさしく絞ってから穂先を整え、
穂を下にして吊るし、よく乾かしてから片付けましょう。
使った後の筆を手入れする!細筆の洗い方
細筆は、水洗いではない方法で手入れをします。
半紙や、ティッシュなどに水を少しだけ含ませ、
そこに穂を寝かせるようにして、穂先を整えながら、
ゆっくりと墨を落とします。
おろしていない部分までほぐれてしまわないように、
注意しながら拭き取っていきましょう。
きれいに拭き取ったら、
太筆と同じように、吊るして乾かしして完了です。
[ad#co-1]
関連記事:中学生・高校生の頭皮が臭い!シャンプーでおすすめをご紹介!
最後に
さて、今回は、習字と書道の違いから始まり、
穂や軸の違いで分けられる筆の種類や、
書き初めをするときにおすすめの筆など紹介してきました。
ぜひ、お気に入りの筆を見つけて、
気持ちよく新年の抱負を書き記してくださいね!
[ad#kanren]
[ad#co-4]
スポンサーリンク