事務次官という言葉を耳にしたことはありますか?

 

人気グループ「嵐」のメンバーである桜井翔さんのお父様が

「総務事務次官」という役職に就かれていたことで、

若い世代にも広く知られるようになったと思います。

 

この事務次官、一体どのような役職なのでしょうか?

事務次官になるにはどうしたら良いのでしょう?

また、こういったキャリア官僚と呼ばれる人たちの

出世コース、年齢ごとの役職などはどのようになっているのでしょうか?

 

今回は、あまり身近でないため知らない人も多い

事務次官について徹底的にご紹介します。

 

この記事を読めば、事務次官がどんな職業か、

事務次官にはどうやったらなれるのか、

更に事務次官と各省庁の大臣、副大臣の違いまで知ることができます。

 

ちょっと難しいテーマですが、

わかると面白いですし、新たに見えてくることもあるでしょう。

ぜひ最後まで読んでみてくださいね。


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事務次官になるには?

事務次官とは

まず、事務次官はどのような役職なのかをご紹介します。

事務次官は、各省庁の大臣・副大臣・大臣政務官の下にある役職です。

と言うと、4番目に偉い人?と思うかもしれませんが…

 

大臣ら3つの役職に就くのは国会議員であるのに対し、

事務次官になるのは国家公務員なので、

公務員の人の中ではナンバーワンの役職なのです。

(防衛省の事務次官については例外的に国会議員が務めています)

事務次官は各省庁に1人ですから、

一握りの人しかなることができない重要な役職です。

 

事務次官はそのネーミングのせいで、

「事務の人で2番目に偉い?」と思われがちですが…

実は会社で例えるなら「社長」に匹敵するほどの役職です。

 

と言うのも、大臣らは国会議員から選出されており、

突然就任し、そして突然退任します。

 

それに対し事務次官を務めるのは長期間各省庁で

専門的な仕事を行ってきた国家公務員なので、

ある意味大臣たちよりもより多い知識を持っていると言えます。

 

実際、各省庁の最終決定などを行う責任者は大臣ですが、

多くの案件の全てが大臣のところまで上がることはありません。

様々な調整や処理を行うのは職員である公務員たちです。

 

大臣をサポートする副大臣、その下の政務官も

基本的には仕事内容は同様です。

 

ですから、大臣らはどちらかと言うと

決定権を持った株主、役員などで、

実質各省庁に所属する職員を牛耳っているのは

同じく公務員である事務次官、という訳です。

 

ちなみに、国会答弁の答弁書を作成したり、

大臣の後ろで何かを言っているのは

事務次官や官僚といった公務員で、議員ではありません。

 

事務次官は多くの人がイメージするよりも

はるかに上位の役職で、多くの重要な役割を担っていると言えます。

 

任期や給料は?

各省庁において欠かせない重要なポジションである事務次官ですが、

任期や、気になるお給料はどれくらいなのでしょうか?

 

まず、任期についてですが基本的には1年から2年。

意外と短いですね。

これは正式に決まっている訳ではありませんが…

だいたい2年くらい務めたら空気を読んで

自ら事務次官という職を降り、

世代交代をするというのが暗黙の了解のようです。

 

事務次官になれる人というのは年齢や経験もある程度重ねた人なので、

この任期を終えるとだいたい定年退職くらいの年齢になります。

ちなみに事務次官になれなかった同世代の人たちは

早期退職後、関係機関、企業で重要なポストに就きます。

いわゆる「天下り」というものですね。

 

次に給料ですが、事務次官の年収は2000万円、3000万円などと言われています。

サラリーマンと比較すれば明らかに多いですが、

年収何億という経営者に比べれば大したことない、と思うかもしれません。

しかしこの年収、実は国会議員と同じくらいなので、

やはり相当な高収入の部類であることは間違いないですね。

 

公務員=高収入というイメージを持っている人も多いでしょうが、

地方公務員の場合、年数を重ねれば成績などに関係なく給料が上がるものの、

始めはサラリーマンと同等、もしくはそれ以下の場合が多いです。

 

しかし国家公務員の総合職で採用された場合、

就職後は休みどころか寝る間もなく仕事に追われ、

経験を積み、結果を出すことを求められます。

 

そして若い頃の苦労や努力が認められれば、

課長くらいの役職になれば年収1000万円も現実的な数字になります。

どれだけ努力したか、どれだけ結果を残したかというのは

その後もずっと収入に繋がります。

やはり厳しい試験を突破し、狭き門をくぐった人は

お給料も相応にもらえるのですね…

 

事務次官を務め退職した場合、

退職金はなんと!約7500万円とも言われています。

税金等が引かれたとしても6000万円は確実。

金銭面の心配をせず、余生をのんびりすごすには充分ですね。


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事務次官になるには?

国家公務員の中でも一握りの人間しかなることができない事務次官。

事務次官になるには、どういった段階を踏んでいけば良いのでしょうか?

国家公務員になるところから見て行きましょう。

 

①採用試験に合格

まずは国家公務員採用試験に合格しなければ始まりません。

とはいえ国家公務員にも総合職・一般職・専門職など種類があります。

 

事務次官になるには幹部候補職員である総合職で合格しなければなりません。

総合職の倍率は毎年高く、20倍になることもザラのようです。

 

②官庁訪問

無事試験に合格してもホっとしてはいけません。

働きたい官公庁で面接があります。

これが「官庁訪問」です。

 

ここで自分の特性や、

その官公庁で働きたいという熱意などをアピールし面接に合格すれば

国家公務員となり、働きたい官公庁の職員となれるわけです。

 

③とにかく昇級

晴れて希望部署の職員となれた後には、

出世競争に打ち勝つべく日々精進です。

 

とにかく働いて働いて働いて、

経験を積み結果を残し、

昇級して同期と差をつけなければいけません。

とはいえ、40歳くらいまではあまり差がないみたいです。

 

昇級の一例を挙げますと、

係長→課長補佐→課長→筆頭課長→地方局長→審議官

→本省局長→事務次官

のような順で役職が上がっていきます。

 

課長になれるのは40歳を過ぎたくらいです。

どの部署の課長になるかは非常に重要で、

主要な部署の課長であればその後の昇級は比較的スムーズですが、

そうでもない部署の課長は主要部署の課長より昇級が遅れることも…

この辺りから大きく差が付いていくのですね。

 

ちなみに、財務省を例に挙げると総合職の同期入省は約30名。

その中で本省局長になれるのは約3割と言われています。

ということは、本省局長になれるのは10人弱…

事務次官になれずとも、本省局長まで出世できれば上出来と言えるでしょう。

 

数名いる候補の中から事務次官に選ばれるのは1名。

事務次官の決定を行うのは大臣ですが、

人間関係や実績など様々な事情が絡んでくるでしょう。

 

財務省の場合、主要部署の局長である「主計局局長」は

ほぼ確実に事務次官になることができるそうですよ。

狙うは主計局局長ですね!

 

事務次官というポストは

採用試験から長年血のにじむような努力を重ね、

ようやく手に入れることができるのですね。


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キャリア官僚の年齢や出世コースをご紹介

キャリア官僚の年齢

キャリア官僚とは、国家公務員総合職の採用試験に合格し、

各省庁で働く未来の幹部候補たちの俗称です。

単に「キャリア」と呼ぶこともあります。

 

これに対し、一般職や専門職の公務員のことを

ノンキャリア、時にはセミキャリアなどと呼びます。

 

採用試験合格、官庁訪問で面接をクリアすれば

キャリア官僚になれるので、

キャリア官僚は大学卒業後の22歳から

退職に近い年齢である50代後半まで、

幅広い年齢の人を指して言います。

 

とはいえキャリア官僚になれるのは一握りの人間。

合格をつかみ取った人の大半は名門の大学を卒業した人ばかりです。

中でも多いのはやはり日本の大学の頂点とも言える「東京大学」出身者。

 

キャリア官僚になりたいのであれば、

大学受験からしっかり行わなければなりませんね。

東大が最も望ましいですが…

学力的に難しければ、

試験合格者を多数出している名門大学への進学を試みましょう。

 

キャリア官僚になると、待っているのは激務の日々。

公務員の基本的な勤務時間は9~17時ですが、

キャリア官僚には定時は存在しないものと考えた方が良いでしょう。

 

とにかく忙しく、徹夜や休日出勤も当たり前の世界ですから、

夢を持ってキャリア官僚になったのに、

体を壊したり、心を壊したりと、

様々な理由でリタイアしてしまう人も少なくありません。

 

しかし、様々な面で国の最も重要な仕事を任されている、

といっても過言ではないので、

1つの仕事を終えた時のやりがいはこの上ないものでしょう。

 

「キャリア官僚」は各省庁に勤める幹部候補、

国家公務員総合職の人すべてを指しますが…

前述の昇級の中で「課長」や「審議官」という役職あたりが

1つの区切りとなり、

「課長以上がキャリア官僚」「審議官以上がキャリア官僚」

という考えの人もいるようです。

 

「官僚」という言葉が「非常に偉い人」というイメージだからでしょうか…

「事務次官」だから「2番目に偉い」という印象になるのと

反対の現象だと言えますね。


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出世コースは?

キャリア官僚の理想的な出世コースを見てみましょう。

年齢は公務員試験に1発合格、22歳でキャリア官僚となった場合です。

 

22歳(1年目)

試験合格、官庁訪問で省庁採用決定。

キャリア官僚として入省。

 

26歳(4年目)

本省庁係長(年収約500万円)

ここではまだ昇級の差はあまりありません。

たいてい3~4年目で係長になります。

 

32歳(10年目)

本省庁課長補佐(年収約800万円)

多少ではありますが昇級に差が出始めます。

7~11年目くらいで課長補佐になります。

 

39歳(17年目)

企画官・室長など(年収約1000万円)

昇級の差が目に見えてわかるようになってきます。

17年目くらいで企画官や室長などになりますが、

近年はこのあたりで昇級がストップし、関係団体や企業に出向することも多いです。

 

44歳(22年目)

本省庁課長・参事官(年収約1300万円)

22~23年目で昇級し、

以後10年くらいはこのあたりの役職を転々とします。

 

「高級官僚」や「幹部職員」などと言った

いかにも「お偉いさん」という感じの呼び名がつくのも

この辺りの階級からです。

 

51歳(29年目)

審議官(年収約1700万円)

29~30年目で審議官になります。

審議官以上は「指定職」と言われ、給料が多いだけでなく

審議官室という個室や担当の秘書、自分専用の車なども与えらるそうですよ。

まるで社長や国会議員のようですね!

 

ここからさらに一握りの人間だけが昇級できるのが、

局長、そして大臣の指名を受けた事務次官、という訳です。

順調に昇級し、51歳で審議官になれたとしても、

その後事務次官になれるのは50代後半…

確かに、定年間近になってしまいますね。

 

では具体的に…

2018年4月にセクハラ問題で話題となった

元財務相事務次官である福田淳一氏の出世コースを見てみましょう。

福田氏は東京大学卒業後、1982年に当時の大蔵省に入省します。

 

その後も順調に昇級し、

 

◎45歳(23年目)

財務省主計局主計官

 

◎47歳(25年目)

財務省主計局法規課長

 

◎49歳(27年目)

財務省大臣官房総合政策課長

 

◎50歳(28年目)

財務省大臣官房参事官

 

◎52歳(30年目)

財務省主計局次長(審議官)

 

◎55歳(33年目)

財務省大臣官房長

 

◎56歳(34年目)

財務省主計局長

 

◎58歳(36年目)

財務事務次官

事務次官となったのは2017年7月5日。

セクハラ問題により2018年4月に懲戒処分となりました。

 

30年目で審議官、

その後も定年前の年齢で事務次官になるなど、

まさに理想の出世コースを歩んだと言えますね。

 

ちなみに「高齢期雇用に係る各府省アンケート調査」によると

事務次官級職員の最年少は54歳、最年長は62歳、

平均は58.4歳だそうなので、

福田元事務次官も平均的な年齢での昇級です。

 

若くても54歳…

22歳でキャリア官僚になっても、

事務次官になるには長い長い道のりが待っているのですね。

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最後に

事務次官とは何か、事務次官になるにはどうしたら良いのか、

理想の出世コースなどをご紹介しました。

 

東京大学をはじめとする名門の国立大学を卒業し、

国家公務員の総合職採用試験に合格しなければ

事務次官になるための門は開きません。

 

その後も激務に耐え、同期達よりも昇級し、

そうして残った一握りの人間のみが

事務次官になることができるのです。

 

事務次官の年収や退職金はかなり高いと言われていますが、

事務次官のポストに収まるのは

遅くとも大学受験の頃から並々ならぬ努力を重ね、

自分を犠牲にし国や私たち国民の為に

身を粉にして働いてきた人ですから

給料が多いのも当然と言えるでしょう。

 

事務次官になるには

まず東京大学に合格する学力を身につける必要があるので、

お子さんが事務次官やキャリア官僚になりたいと言ったり

そうさせたいと思ったりしたら、

すぐにでもそのための教育に取り掛かった方が良いでしょう。


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